佐賀県は、佐賀市の有明海沿岸道路のり面の一部を太陽光パネル設置事業者に無料で貸し出すと発表しました。

道路法施行令の一部改正により、今年4月1日から太陽光発電設備等が道路占用許可対象物件として追加されたことで、今回の試みが可能になりました。
佐賀県はこれに伴い、有明海沿岸道路の法面を活用した太陽光パネルの設置・運営事業に取り組むこととし、同事業を行う事業者の募集を開始したとのことです。

道路法施行令改正に伴い、都道府県が管理する道路で太陽光パネルを設置する発電事業者を公募するのは全国初となります。

貸し出すのり面は、久保田IC-福所江大橋間の約2kmの南向き部分で、設置可能面積は約1万㎡とのことです。
太陽光パネル約3800枚を設置することが可能で、これは一般家庭約300世帯分約1MWの発電に相当します。

佐賀県は、のり面を利用しない場合、除草作業で年間約400万円の管理費が必要としていますが、土地を貸すことによって、管理費の支出が不要になるとみており、それが賃貸料無料の根拠になっています。
除草作業については、必要な部分を太陽光発電事業者が太陽光発電システムの管理として行うことになるようです。

通常、道路ののり面には定期的な調査と補修等の管理が必要になり、これらは管理者である都道府県が行う必要があります。
太陽光パネルを設置した部分に補修工事が必要になった場合、パネルの一時撤去が必要になる場合も考えられます。
このようなリスクや費用負担等については、詳細な説明がなされると思いますが、いずれにしても、のり面利用の太陽光発電は全国初となるので、注目される案件です。