オリックス・ファシリティーズ(東京都)は、経済産業省関東東北産業保安監督部より「電気保安法人」の認可を受けたと発表しました。
オリックス・ファシリティーズは大京グループのビル管理事業を手掛けている企業です。
大京は、オリックス電力株式会社による太陽光発電システム+電力一括購入サービスを導入したマンションの供給に力を入れていくようなので、電気保安法人認可取得はこれに伴うものと思われます。
電気事業法では、事業者が設置する事業用電気工作物(自家用電気工作物を含む)の
工事、維持、運用に関する保安の監督をさせるため、原則として電気主任技術者の有資格者のうちから、主任技術者を選任することが定められています。
太陽光発電設備の保安業務は、国家資格である「電気主任技術者」が行わなければならないと定められていますが、1人の電気主任技術者が管理できる範囲には様々な制限が設けられています。
この制限とは、常駐受託事業場の制限、資格の種類に応じて必要な実務経験を有すること、受託事業場に2時間以内に到達可能であることなどです。
近年では、各作業所内に主任技術者を置くことが必ずしも効率的とはいえないため、外部に委託するケースが増えています。
電気保安法人は、このようなケースにおいて、事業者が設置する事業用電気工作物の保安に関する業務を事業者等に代わって行うことが認められた法人です。
日々改良されているとはいえ、ソーラーパネルはメンテナンスフリーとはいえず、多数のパネルを設置すれば、ある程度の確率で必ず不具合を起こすものが出てきます。
不具合を起こしたパネルの発見と速やかな交換などが事業の収支に及ぼす影響も少なくないと思われるので、日々の点検業務が非常に重要になります。
発電事業用だけでなく、投資対象としてのメガソーラーが全国各地に多数設置されている昨今ですが、今後、こうしたメガソーラーのメンテナンス需要も確実に増加していくことが予想されます。
それに伴い、メンテナンス事業に参入する企業が増加し、それによる価格競争が起こり、事業全体のさらなる低価格化も期待されます。
おもに投資の面で脚光を浴びている太陽光発電事業ですが、それを支えるメンテナンスも重要な要素といえるでしょう。