HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)と太陽光発電システムを装備したスマートハウスが注目されつつありますが、大和ハウス工業は、これらを標準搭載したスマートハウスブランド「SMAEco(スマ・エコ)」を戸建住宅全商品に展開するとのことです。

このブランドでは「スマ・エコ ゼロエナジー」と「スマ・エコチャージ」というシステムを搭載しますが、「スマ・エコ ゼロエナジー」はエネルギーの収支ゼロを目指すもので、「スマ・エコチャージ」は生活に必要な電力を供給する家庭用リチウムイオン蓄電池を搭載したものとなっています。

「スマ・エコ」には、パナソニックと共同開発した新型HEMS「D-HEMS 3(ディー・ヘムス・スリー)」、太陽光発電システムを標準搭載しており、この「D-HEMS 3」とエネルギー機器や家電機器をつなげることで、宅外から遠隔で施錠やエアコンなど家電の操作ができ、HEMSとしては初めてテレビ視聴や録画などの機能も装備しています。

「スマ・エコ ゼロエナジー」は、「D-HEMS 3」、「太陽光発電システム」の標準搭載に加え、断熱仕様を次世代省エネルギー基準仕様とする他、LED照明などの省エネ機器を採用することでエネルギー消費量を削減し、エネルギー収支ゼロの実現を目指します。

「スマ・エコ チャージ」では、6.2kWhの家庭用リチウムイオン蓄電池、「D-HEMS 3」、太陽光発電システムを組み合わせることによって、家庭用リチウムイオン蓄電池が、地震や落雷などによる停電時に非常用電源として生活に必要な電力を供給するシステムとなっています。

平常時においても、購入単価が安い深夜電力を家庭用リチウムイオン蓄電池に充電し、充電した電力を太陽光発電システムが発電しない時間帯に供給する仕組みとなっています。
したがって、昼間は、太陽光発電システムで発電した電力を家庭内で使用し、余剰電力は電力会社に売電が可能となります。
これらのシステムにより、新省エネ基準による住宅と比べ、光熱費を年間約88%削減することができる見込みとのことです。

以上は、様々な先進的なシステムの組合せと、今まで使用してきた家電とのシステム的な統合を図ることによって、より高い省エネ効率によるレベルの高い生活をめざすものとなっています。
こうした住宅は住む人の生命や財産を守るという機能だけではなく、生活全般を積極的に造りだしていくアイテムというイメージがあります。
ただ、住む側にもそれを使いこなすだけの意識が求められますので、今後は住む人に対する教育・啓蒙なども重要になっていくものと思われます。