日本政策投資銀行(DBJ)が窓口となり、武蔵野銀行など6つの金融機関によって組成されたシンジケート・ローン(協調融資)が、LPガス流通会社のサイサン(埼玉県さいたま市)が行う太陽光発電事業に対し、総額50億円の融資を行ったとのことです。

今回のシンジケート・ローンの対象事業は、サイサン、および再生可能エネルギー発電事業者の森和エナジー(東京都千代田区)が、全国6ヶ所(青森県六ヶ所村・埼玉県寄居町・山口県防府市・福岡県宗像市、他2ヶ所)において実施する太陽光発電事業で、総設備容量は約15MWとなる見込みです。
サイサンは、埼玉県下最大のLPガス流通事業者で、地域社会に貢献する総合エネルギー企業を目指し、メガソーラー事業への参入を果たしました。

シンジケート・ローンとは、組織される団体による協調融資で、アレンジャーとなる金融機関が複数の金融機関を集めてシンジケートを組成し、顧客に対し、単一の契約書、同一の約定条件により協調して行う融資手法のことをいいます。

融資を受ける側としては、窓口を一本化することによる事務負担の軽減、組織による融資のため多額の資金の調達が容易になる、などのメリットがあり、融資する側にしても事務負担の軽減のほか、組織を組むことによる融資リスクの軽減、などのメリットが考えられます。

太陽光発電事業は、優良融資対象として定着した感があり、今後も様々な手法での事業参入・投資が行われていくと思われます。
太陽光発電事業については、今のところ政策に後押しされて成長している部分が大きいと思われます。
末長く優良事業であり続けるためには、天災などによる自然事故への対処、保守点検の不備等による人為的ミスの回避などを各事業者が認識し、それに対する努力を惜しみなく続けることが必要となります。