福島県で5つの専門学校を展開する新潟総合学院FSGカレッジリーグ(福島県郡山市)は、福島県郡山市に太陽光発電所「FSG安積発電所」が11月26日に竣工し、再生可能エネルギー専門技術者育成の場として発電・運用を開始すると発表しました。

本発電所は敷地面積19,650平方メートルに3,467枚のパネル設置したもので、出力規模は0.87MWとなり、年間発電量は同校5校校舎の使用電力量とほぼ同量を見込んでいるとのことです。

東日本大震災以降、再生可能エネルギーに注目が集まり、各地で様々な発電施設が建設されていますが、一方でこうした設備のメンテナンス技術者の不足が懸念されています。
このような背景のもと、工業分野の専門学校をもつFSGカレッジリーグは、再生可能エネルギーの知識と技術を持った若い技術者を輩出することは被災地の復興にも必要であるとの考えから、本発電所を建設したとのことです。

FSGカレッジリーグでは、2012年4月にWiZ専門学校国際情報工科大学校にエネルギー工学科を新設するなど、これまでも再生可能エネルギー技術者育成に取り組んできました。
このエネルギー工学科は、電気工事士の知識・技術だけでなく、ソーラーパネルや蓄電設備の設置工事技術、大規模な発電設備やスマートハウスなどで採用されているエネルギーマネジメントシステムの運用管理に関する知識を習得する3年課程の学科として設置されました。

2013年4月には、2校舎にソーラーパネルを設置し、校舎照明のLED化を実施するとともに発電・消費した電力管理の見える化を実現し、エネルギーの効率化を図るとともに、エネルギー分野の教育と人材育成で活用しています。

太陽光発電における今後のメンテナンス需要の増加がかなりのものになることが見込まれていますが、今のところ、政策としての本格的な動きは見られません。
メンテナンス技術者不足は深刻な問題なる可能性もあるので、この度の教育業界の動きは太陽光発電市場を支えるものとして今後の広がりが期待されます。